《 日 本 の 主 な 木 》

ヒノキ スギ ヒバ カラマツ アカマツ エゾマツ サワラ クリ ツガ ケヤキ




ヒノキ 針葉樹 ヒノキ科

本州福島以南から四国、九州、屋久島まで分布


ヒノキの名前の由来は『火の木』だと言われ、火が起こせるほど内部まで乾燥していて、狂いが生じにくいという特性を持っています。

家の各所に使われますが、特に建物の寿命に影響する柱や土台に最適です。

緻密な年輪は硬く、虫がつきにくい成分も含まれ、芯材は耐朽性に優れています。

球磨ヒノキ 120mm角の心持ち材

球磨ヒノキ 面皮付き板材



 

ス ギ 針葉樹 スギ科

本州の北部から四国、九州、屋久島まで分布


スギの名前の由来は『直ぐ』『直ぐなる』からきているとも言われ、ほぼ円形の樹幹が真っ直ぐに伸びます。

木目は早材と晩材の差が明快で、やわらかく加工がしやすいのが特徴です。

強度の確かなスギは柱や梁等、全ての構造材、床や天井等の内装材、建具材に丸ごと利用できます。

木頭スギ 厚さ15mmの本実加工の板材

木頭スギ 厚さ30mmの板材



 

ヒ バ 針葉樹 ヒノキ科

北海道南部から、四国、九州にかけて分布


ヒバの特徴は虫や材木腐朽菌に強く、昔から『ヒバ普請の家には蚊が3年寄り付かない』と言われています。

特に、白蟻に対する強さは他の樹種に見られないほどです。

腐りにくく、耐水性があり、湿気にも強いヒバは強度もヒノキと同等という特性をいかして、土台や柱、軒周り、浴室、濡縁、ベランダ等に使われます。

青森ヒバ 特一等材

青森ヒバ 壁材



 

カラマツ 針葉樹 マツ科

天然材は本州北部から中部

人工材は北海道、東北、本州中部の寒冷地


カラマツは成長が早く、アカマツよりも入手しやすく価格も割安になっています。

脱脂乾燥技術の開発によってフローリング材などの内装材が商品化されました。

芯持ち角材

面皮付き板材



 

アカマツ 針葉樹 マツ科

北海道南部から四国、九州まで分布


アカマツは特にヤ二を含み、昔から手の触れる柱には使わずに、梁に使われてきました。

堅く、ねじれる癖がありますが、強度があり、丸太梁として古民家等に使われています。

2mに切って木実加工したフローリング材もあります。

芯持ち角材

本実加工の床材



 

エゾマツ 針葉樹 マツ科

北海道に分布


白くて目の細かい木肌が好まれ、主に道内で使われてきました。

柔らかめの素材で、白蟻に弱いので、内装材や下地材に使います。

最近では輸入材に押されて需要が減っています。

芯持ち角材

厚さ30mmの板材



 

サワラ 針葉樹 ヒノキ科

岩手県以西より四国、九州分布


『ヒノキよりさわらか』つまり、さっぱりしていると言う事から名前が付いたと言われています。

若木のうちはやや軽い感じのピンクで、樹齢を重ねる事で黄色みを帯びてきます。

水や湿気に強い事、通直にきれいに割れる事から、外壁材、屋根葺き材として用いられます。

特に天然の木は耐久性に優れ、浴槽、樽、桶等も作られます。

また、ヒノキとスギの中間といった足触りの良さがフローリング材に好まれます。

面皮付き板材

厚さ12mmの本実加工の板材



 

ク リ 広葉樹 ブナ科

北海道西南部から四国、九州まで分布


一昔前までは庭木に多く見られたクリは日本人に馴染みの木でした。

しかし広葉樹のクリは針葉樹に比べ成長が遅いため、現在は数の少ない高価な材になりました。

地方によっては柱に用いる所もありますが、一番使用に適しているのが土台です。

あばれやすいという欠点は架構の最下部に置いて押さえ込みます。

はっきりした木目や粗い肌目は床柱や家具等にも使われます。

また、芯材は耐水性に優れ、湿気の多い浴室等にも使われます。

面皮付き板材

本実加工のフローリング材



 

ツ ガ 針葉樹 マツ科

福島県以南から四国、九州、屋久島まで分布


ツガは関西では『トガ』の呼び名で親しまれています。

針葉樹の中では特に硬い事、ほぼ真っ直ぐに通る木目が特徴です。

水にはあまり強くないので、床柱や床廻り、長押、敷居、鴨居、縁甲板、天井板等、内装材に使われてきました。

しかし最近は材が少ないため、あまり使われていません。

芯持ち角材

本実加工の床材



 

ケヤキ 広葉樹 ニレ科

本州から四国、九州まで分布


かつての大黒柱といえばケヤキが多く、家を守り支える象徴でもありました。

広葉樹の中では最も建築用材に適していて、『広葉樹の王様』とも呼ばれています。

硬くて硬度があり、耐久性や耐朽性に優れ、構造材にも利用されましたが、最近は量が少なく高価なため、あまり使われなくなりました。

心材と辺材の差がはっきりしていて、男性的な美しさがあり、上がり框や床の間等の化粧性を重視する造作材に使われます。

厚さ30mmの板材



 

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